楽天「Diggly」公開。商品ではなく“ストーリーで売るEC”へ
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楽天市場は「検索して買うEC」から「出会って買うEC」へ動き始めています
楽天グループは2026年4月22日、楽天市場内に特設ページ「Diggly」を公開しました。
Digglyは、「掘り出す・発掘する」を意味する「Dig」に由来した名称です。
コンセプトは「なんかイイ!がここに。」です。
この言葉が示しているのは、楽天市場が単に商品を並べるだけではなく、ユーザーがまだ明確に探していない商品と出会う体験を作ろうとしていることです。
Digglyとは何か?
Digglyとは、楽天市場の5億点以上の商品から、Diggly編集部が厳選した商品をストーリーコンテンツとして紹介する特設ページです。
従来のECのように、商品名やカテゴリを検索して商品にたどり着くのではなく、雑誌を読むような感覚で商品と出会える設計になっています。
つまりDigglyは、検索型ECではなく「発見型EC」の取り組みです。
なぜDigglyが重要なのか?
今のECは、商品数が多すぎます。
ユーザーは便利になった一方で、どの商品を選べばよいか分からなくなっています。
- 検索しても商品が多すぎる
- 比較しても違いが分かりにくい
- 価格とレビューだけでは決めきれない
この状態では、単に商品数が多いことは強みになりません。
必要なのは、商品を「選びやすくすること」ではなく、商品と「出会いやすくすること」です。
Makuake連携が示す、ストーリーで売るEC
Digglyの大きな特徴が、Makuakeとの連携です。
クラウドファンディングから生まれた商品を、開発秘話やブランドストーリーとともに紹介しています。
これは、商品の機能や価格だけではなく、背景や想いで購買を生む設計です。
たとえばバッグやスマホホルダーのような商品でも、単にスペックを並べるだけでは差別化が難しくなっています。
しかし、なぜ作られたのか、誰が作ったのか、どんな課題を解決するのかが伝わると、ユーザーは商品を「買う理由」として理解できます。
Diggly Worldは、ECを“探索する体験”に変えている
Digglyには「Diggly World」という3D惑星型UIも用意されています。
ユーザーは惑星を探索するように商品を回遊し、仮想店長キャラクターの視点から商品紹介を受けることができます。
これは単なるデザイン演出ではありません。
ECサイトの回遊を、検索行動ではなくエンタメ体験に変える試みです。
ユーザーが目的を持って検索するのではなく、見ているうちに気になる商品と出会う構造になっています。
これまでのECと何が違うのか?
これまでのECは、基本的に検索型でした。
- 欲しい商品を考える
- キーワードで検索する
- 価格やレビューで比較する
- 購入する
一方、Digglyのような発見型ECでは流れが変わります。
- コンテンツを見る
- ストーリーに触れる
- なんとなく気になる
- 商品を詳しく見る
- 購入を検討する
この違いは大きいです。
検索型ECは「欲しいものが決まっている人」に強い一方で、発見型ECは「まだ欲しいと気づいていない人」に商品を届けることができます。
AI時代に、なぜ発見型ECが重要なのか?
AI検索やAIエージェントが広がると、最適な商品はAIが選ぶようになります。
一方で、Digglyが狙っているのは、AIの最適化とは少し違う領域です。
それは偶然の出会いです。
AIは「最適な商品」を提示します。
Digglyは「なんか気になる商品」と出会わせます。
つまり、これからのECには2つの設計が必要になります。
- AIに選ばれるための商品情報設計
- 人に発見されるためのストーリー設計
EC事業者が学ぶべきこと
DigglyからEC事業者が学ぶべきことは、商品ページだけで売る時代ではなくなっているということです。
これからは、商品そのものだけでなく、商品と出会う前後の体験を設計する必要があります。
- 商品の背景を伝える
- 作り手の想いを言語化する
- 使用シーンを具体化する
- ユーザーが共感する切り口を作る
- 検索以外の導線で商品に出会わせる
価格やスペックだけではなく、「なぜこの商品なのか」を伝える力が重要になります。
まとめ
楽天市場のDigglyは、単なる特設ページではありません。
検索に頼らず、商品と出会うための発見型ECです。
これからのECは、検索されるだけでは不十分です。
AIに選ばれる設計と、人に発見される体験設計。
この両方を持つECが、これから強くなります。



