ChatGPTの検索ツールが静かに刷新、Redditの引用が急減|AIに拾われるサイトと拾われないサイトの分かれ目

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ChatGPTの「中の動き」が、少しだけ見えました

Snippet Digital共同創業者のSuganthan Mohanadasan氏が、少し変わった調査結果を公開しました。自身のChatGPT Plusアカウントの通信を8月16日から20日までの4日間観察し、ChatGPTが情報を探しにいくときの動き方が変わっていた、と報告しています。

私たちがChatGPTに質問すると、ChatGPTは裏側でWeb検索をしています。その「どうやって探しているか」の部分が、外からは基本的に見えません。今回の調査は、その見えない部分をのぞいた、という内容です。

技術的な細かい話は省きます。運営者として知っておくべきことは、実は多くありません。3つだけです。

発見① 情報には「鮮度の期限」が設定されている

これがいちばん重要な発見です。

ChatGPTが情報を探すとき、「何日以内の情報を対象にするか」という条件が一緒に指定されていたそうです。しかも、その日数は質問の内容によって変わります。

観察された例では、株価のような話題は数日以内、商品や価格といった商用の情報は30日以内、掲示板の書き込みのような古くても価値が残る情報は10年近くまで、というように幅がありました。

ここで立ち止まってください。商品や価格の情報は、30日という枠で見られている可能性があるということです。

つまり、半年前に更新したきりの価格ページは、AIから見ると「その枠の外」にある可能性があります。書いてあるのに、探しに来てもらえない。順位が低いのではなく、そもそも候補に入っていないという状態です。

発見② 84件あったのに、1件も引用されなかったRedditの話

今回いちばん話題になったのが、この観察です。

あるやりとりで、ChatGPTが取得した候補の中にRedditのスレッドが84件も含まれていたにもかかわらず、最終的な回答でRedditが引用された数はゼロだったといいます。同氏はこれを「見えない入力になっている」と表現しています。

拾ってはいる。でも表には出さない。この状態です。

関連して、別の計測サービスによると、ChatGPTの回答におけるRedditの引用シェアは8月中旬に約3.8%から1%未満まで落ちています。時期は重なっていますが、これが同じ原因によるものかどうかは確かめられていません。

発見③ 答えによっては、リンクがそもそも付かない

株価やスポーツの日程のように、画面上に専用の表示枠で返ってくる回答には、引用リンクが付かないことも観察されています。

これは考えてみれば当然で、「今日の天気は」に対して出典リンクを並べても仕方がありません。ただ運営者の立場からすると、自分の情報が使われていてもリンクは来ない領域があるということになります。

ここで、重要な注意書きです

ここまで読んで「大変だ」と感じた方に、冷静な補足をします。

今回の調査は、1つのアカウントを4日間観察しただけのものです。全体像を示すものではありませんし、OpenAIが公式に説明したわけでもありません。明日には別の形に変わっているかもしれません。

ネット上では、こうした断片的な観察が「AIの仕様が判明」といった見出しで一人歩きしがちです。そこは切り分けて受け止めてください。

そのうえで、この調査には別の価値があると考えています。それは「AIが情報を探す条件は、外から見えないまま静かに変わる」という事実そのものです。

Before → After:何が変わったのか

これまで(Before):検索順位が下がれば、Search Consoleを見れば分かりました。原因も、ある程度は推測できました。Googleがアップデートを発表することもありました。

これから(After):AIに引用されなくなっても、通知は来ません。発表もありません。気づいたときには、数か月前から拾われなくなっていた、ということが起こり得ます。

Redditのケースがまさにこれです。ある日を境に、告知もなく引用が急減した。世界的な巨大サイトでこれが起きるなら、私たちのサイトで起きない理由はありません。

では、何をすればいいのか

不安を煽って終わるのは無責任なので、具体策を書きます。難しいことは一つもありません。

1. 価格・在庫ページの更新頻度を上げる

商用情報が30日という枠で見られている可能性があるなら、対応は単純です。月に一度は触る。価格が変わっていなくても構いません。在庫状況を書き足す、キャンペーン情報を更新する、更新日を明記する。何かしら動かしておくことです。

2. 「いつの情報か」を明示する

ページのどこにも日付がないと、AIは鮮度を判断できません。「2026年8月時点の価格です」と一行入れるだけで、扱いは変わり得ます。これは人間の読者にとっても親切です。

3. 移転・リブランド後の点検

これは見落とされがちな落とし穴です。AIが情報を探すとき、ドメイン名を指定して探すケースがあることが観察されています。

ということは、社名やサイトを変えたあと、AIが古いドメインを指したまま探しに来る可能性があります。旧サイトが閉じていれば、何も見つからない。新サイトは元気に動いているのに、AIからは存在しないことになる。

サイトを移転された方は、旧ドメインをきちんと転送しているか、この機会に確認してください。

Webサイト・EC運営の現場で、どこから手をつけるか

優先順位をつけます。

ECを運営している方:売れ筋商品の価格ページから。月次で確認する運用を作ってしまうのが確実です。あわせて、送料や納期の記載が古くないかも見てください。「◯月◯日更新」と入れておくと、なお良いです。

サービス業でサイトを運営している方:料金表と対応エリアです。この2つは問い合わせに直結するのに、意外と何年も放置されています。

個人で発信している方:古い記事に「この記事は◯年◯月の情報です」と追記していく作業が有効です。全部は無理なので、アクセスの多い上位10記事からで十分です。

数字で考えると、どう効いてくるのか

推測を含みますので、断定はできません。考え方として整理します。

仮に、主要な商品ページ50点を月に一度見直す運用を作るとします。1点あたり5分なら、月4時間ほどの作業です。決して軽くはありませんが、外注するほどでもない規模です。

この4時間で、AI経由で拾われる可能性が保たれるとすれば、費用対効果としては悪くありません。逆に何もしなければ、来月も再来月も、静かに候補から外れていくかもしれません。

もちろん、更新したから必ず拾われるとは限りません。ただ「古いまま放置されている」ことが不利に働く可能性は、今回の観察からも読み取れます。守りの投資として考えるのが妥当だと思います。

AI検索対策として、押さえておきたい考え方

当社がAI検索対策を強みにしている立場から、今回の件でお伝えしたいことは一つです。

AI検索対策とは、正解を当てにいくことではありません。正解は公開されませんし、公開されたとしても翌月には変わります。今回の観察が示したのは、まさにその不確実性です。

だとすれば、やるべきは「どの条件でも不利になりにくい状態」を保つことです。情報が新しい。日付が入っている。書いた人が分かる。数値が具体的。この4つは、どのAIがどんな条件で探しに来ても、マイナスに働きません。

流行りの手法を追いかけるより、こちらのほうがずっと確実です。

編集部の見立て

今回の件で考えさせられたのは、Redditのことです。

Redditは世界最大級の掲示板で、AI各社にとって重要な情報源とされてきました。その巨大サイトですら、外部からは理由の分からない形で引用が急減しています。しかも本人には何の通知も届いていません。

これは、私たちが誰かのプラットフォームの上で商売をしていることの、素の姿だと思います。GoogleでもChatGPTでも同じです。ルールは向こうが決め、変更は告知されず、こちらは結果から推測するしかありません。

だから、と続けたい結論は一つです。入口は分散させておいてください。検索だけ、AIだけ、SNSだけ、モールだけ。どれか一つに全部を預けている状態が、いちばん危ういです。

そしてもう一つ。どのプラットフォームにも奪われない資産があります。メールアドレスの一覧と、名前を覚えてくれている顧客です。アルゴリズムの変更で消えないのは、この2つだけです。

まとめ:通知は来ません。だから、こちらから動きます

順位が下がれば分かります。売上が落ちれば気づきます。ですがAIに引用されなくなったことは、誰も教えてくれません。

それに対してできることは、結局のところ地味な作業です。情報を新しく保つ。日付を入れる。数字を具体的に書く。移転したら転送を確認する。

派手さはありませんが、これらは何が起きても損になりません。そして多くの人が、面倒だという理由でやりません。だからこそ効きます。

今月、価格ページを一度開いてください。最終更新がいつだったか、確認するところから始まります。

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