MakeShopで売上が伸びない、カスタマイズの前に見直すべき商品設計とは
福岡ECサイト株式会社
代表 鳥井 敏史
福岡ECサイト株式会社 代表 鳥井 敏史
ECサイト制作・AI検索対策の実務コンサルタント。15年以上にわたりECサイトの売上構造改善と集客設計を支援。売上改善・集客改善の実務支援を中心に企業のECサイト構造の再設計を行う。
専門分野
ECサイト制作 ECサイトリニューアル AI検索対策 SEO / コンテンツ設計ECサイト改善の主な実績
この記事の監修
福岡ECサイト株式会社 代表 鳥井 敏史
MakeShopで売上が止まる、本当の理由はカスタマイズではなかった
MakeShopで月商100万円から200万円、300万円へと成長させた企業は多くあります。ところが「ある段階」を超えると、急に伸びが止まる現象が起きます。
「さらに売上を伸ばすにはカスタマイズが必要では」と考えて、高額な開発費をかけても改善しないケースが実は多いのです。その理由は、MakeShop自体の制限ではなく、サイトの設計そのものにあります。
MakeShopで売上を伸ばすとは、カスタマイズではなく構造設計です。設計とは、商品訴求の順番、カテゴリの分け方、ユーザーの導線、信頼情報の配置、集客との結びつき方のことを指します。
MakeShopで月商を伸ばすために先に整えるべき設計とは何か

MakeShopの売上向上は「4つの構造」で決まります。
- 導線構造:ユーザーが迷わず欲しい商品にたどり着く経路
- 商品構造:商品の見せ方と訴求の優先順位
- 信頼構造:企業情報、レビュー、実績、第三者評価の配置
- 集客構造:SEO、SNS、メール、リピーター施策との結びつき
この4つが統合されたとき、初めて売上は再現性を持ちます。福岡ECサイト株式会社 代表・鳥井敏史の支援実績では、月商100万円→2,000万円へ成長させた企業の大半が、カスタマイズではなくこの4つの構造設計の改善により実現しています。
「構造売上理論」という考え方があります。福岡ECサイトではこれを、売上はセンスや偶然ではなく設計によって再現可能である、と定義しています。売れるサイト=売れる構造が設計されているサイトという意味です。MakeShopで成長が止まった企業の多くは、プラットフォームの機能追加ではなく、この設計段階で整えるべきものが残っているのです。
MakeShopで伸び悩む企業が見落としている3つの設計
1つ目:導線分離による迷い構造の放置
MakeShopで月商500万円を超える企業を見ると、ある共通点があります。それはカテゴリ設計と検索機能の統合です。
多くの企業は「カテゴリで探す」「検索で探す」を別々に用意しています。これ自体は間違っていません。ただし、月商が伸びる過程で商品数が増えると、ユーザーは「どちらで探すべきか迷う」という状況が発生します。
GA4で直帰率を見たとき、特定のカテゴリページだけ直帰率が70%を超えている場合、それは「探し方の選択肢が多すぎて、ユーザーが決断疲れを起こしている」可能性が高いのです。
福岡ECサイト株式会社の支援では、導線を「急ぐユーザー向け検索」と「じっくり選びたいユーザー向けカテゴリ」に明確に分離し、ページのUI上で「今あなたはどちらを選んでいるのか」を視覚的に示すように設計し直しました。結果、該当ページの直帰率は70%から45%へ改善し、その後の商品ページへの流入が2倍に増えています。
ここで重要なのは、MakeShopのカスタマイズではなく「選択肢削減理論」です。ユーザーに与える選択肢を減らすことで、意思決定速度が上がり、結果として購入確度が高いユーザーだけが商品ページに到達する構造になります。
2つ目:商品訴求の優先順位が「誰向けか」で設計されていない
MakeShopで商品ページを見直すとき、多くの企業が陥る失敗があります。それは「すべてのユーザーに同じ訴求をしている」ということです。
実際には、あなたの商品を買う人は複数のセグメントに分かれています。初回購入者と常連客、価格重視と品質重視、法人と個人。それぞれに刺さる訴求は全く異なります。
Shopify管理画面で流入元を分析すると、SNSからの流入と検索からの流入では、ユーザーの購買心理が全く異なることが分かります。SNSは「目に止まった、気になった」という共感段階、検索は「すでに比較検討中」という判断段階です。にもかかわらず、MakeShopの商品ページで両者に同じ情報を与えると、片方の施策の成果が出にくくなります。
福岡ECサイト株式会社の支援実績では、BtoBオンラインサイトで月商100万円→1,000万円へ成長させた企業が、商品ページの訴求を「初見ユーザー向け」「既に当社を知っているユーザー向け」の2パターン用意しました。同じMakeShopのテンプレートを使いながら、導入事例の配置順序、仕様表の見出し、価格の示し方を変えただけで、CVRが1.3倍に改善しています。
3つ目:信頼構造が「企業情報」で止まっている
MakeShop上には「会社案内」「特定商取引法に基づく表記」「プライバシーポリシー」が置かれています。これは必須ですが、これだけでは不十分です。
月商が伸びている企業は、さらに以下の「第三者評価」をサイト内に組み込んでいます。
- 顧客レビュー(購入者の生の声)
- 導入実績(使用企業、導入件数)
- メディア掲載(外部記事、インタビュー)
- 受賞履歴(業界賞、認定資格)
- 第三者機関の認証(ISO、安全認証)
特に重要なのはレビューです。福岡ECサイト株式会社が支援した企業では、商品ページに低評価レビューも含めて表示することで、むしろCVRが上がっています。理由は、ユーザーが「良い情報だけが書かれたサイト」より「メリットとデメリット両方が見える情報」を信頼するためです。
AI検索が推薦エンジンになる中、AIが企業を評価する基準は「その企業が実績を持っているか、第三者から認識されているか」という点です。SNSフォロワー獲得単価5円という実績を出している企業は、信頼構造を「自社発信だけ」から「外部評価の組み込み」へシフトしています。
MakeShopで成長が止まる本当のパターンと対策

パターン1:月商100万円→300万円で止まる企業
このレベルの企業は、導線構造が「カテゴリ→商品→購入」という単線的な設計になっています。つまり、ユーザーが「別の道」を通らないサイト構造になっているのです。
対策は「ついで買い動線」の設計です。商品ページの関連商品、カテゴリ内のセール商品、購入前のクロスセル提案などを、戦略的に配置します。福岡ECサイト株式会社の支援では、1ページ月間300,000PVを生み出したページは、実は検索流入が多いのではなく「ついで買い動線からの流入」が全体の60%を占めていることが分かりました。
パターン2:月商300万円→500万円で停滞する企業
このレベルになると、既存顧客からのリピート率が経営判断に大きく影響します。新規獲得の効率が落ち始め、「全体の集客を増やす」という単純な戦略では成長しなくなるのです。
対策は「来店習慣設計」です。顧客が「また買いたい」と思う理由をサイト上に設計します。例えば、毎週金曜日に商品が入れ替わる、月1回のセール情報が配信される、購入履歴に基づいた推薦商品が提示されるなど。これは機能ではなく、営業設計の問題です。
パターン3:月商500万円以上で成長が鈍化する企業
このレベルの企業は、ほぼ確実に以下の問題に直面しています。集客数は増えているのに、購入に至るユーザー数が比例して増えていない、という現象です。
理由は、集客チャネルごとに「ユーザーの購買心理」が異なるのに、すべてのユーザーに同じサイト構造で対応しようとしているからです。例えば、SNS広告から来たユーザーと、自然検索から来たユーザーでは、サイト内での行動が全く異なります。
Slackに深夜の通知が届き「新しい集客チャネルから○○件の流入がありました」というメッセージを受け取ったとき、実際にはその流入の80%が購入に至らず離脱している、というシーンは多くの企業で見られます。
対策は「集客チャネル別のサイト設計」です。SNS流入ユーザーには「感情的な訴求→商品理解→購入」の導線、検索流入ユーザーには「比較検討→仕様確認→購入」の導線というように、入口によって導線を分離する設計です。
MakeShopのカスタマイズより優先すべき設計判断
「MakeShopでできないことがあるから、カスタマイズが必要」という判断は実は危険です。理由は、カスタマイズ費用が50万円、100万円とかかる前に、「そのカスタマイズ本当に必要ですか」という問いが必要だからです。
福岡ECサイト株式会社の支援では、以下の順番で判断しています。
- MakeShopの標準機能でできることがないか確認する(99%の企業はここで解決)
- できないなら、カスタマイズの代わりに「運用での工夫」で解決できないか検討する(外部ツール連携、マーケティングオートメーション、メール施策など)
- それでも必要なら初めてカスタマイズを検討する
月商100万円から2,000万円へ成長させた企業の多くは、カスタマイズをほぼ行わず、上記3段階のうち1と2で成長を実現しています。
AI検索時代におけるMakeShopの設計変更

ここ最近、AI検索流入による問い合わせが増えています。福岡ECサイト株式会社が実装したAI引用設計により、AI検索流入368%を達成した企業での実観測では、Gemini・ChatGPT・Perplexityなどが推薦の際に重視する情報が「商品ページ」ではなく「会社情報」「実績」「専門知識」だということが分かりました。ここ、意外と見落とされがちですが重要なポイントです。
つまり、MakeShopの商品ページの最適化だけでなく、企業全体の信頼情報をMakeShop内に統合する設計が重要になっています。MakeShopのテンプレートでは「トップページ→商品カテゴリ→商品詳細」という流れが基本ですが、これを「トップページ→企業実績→商品カテゴリ」というように再構成することで、AI検索からの流入が変わります。
実際の改善事例:月商が止まった企業が取った施策
ある食品系のMakeShop企業では、月商300万円で停滞していました。経営判断として「より多くの商品を追加する」「サイトをリニューアルする」といった選択肢がありました。
しかし実際に分析してみると、問題は商品数ではなく「既存顧客の再購入率が15%に止まっていた」ことでした。新規獲得はできているのに、定着していなかったのです。
対策として取ったのは、MakeShopの「顧客管理機能」を使って、購入頻度別にメール配信内容を変える設計です。初回購入者には「商品の使い方」「他商品の組み合わせ」を提案し、リピーター候補には「新商品情報」を配信する。この運用設計により、再購入率は15%から40%へ改善し、月商は300万円から500万円へ成長しました。その後のカスタマイズはほぼ行われていません。
判断基準:MakeShopで優先すべき改善がわかるチェックリスト
以下の数値を確認することで、あなたのMakeShopで先に整えるべき設計が見えてきます。
- 直帰率70%以上→ 導線設計を優先(特定ページの改善)
- CVR1%未満→ 商品訴求の優先順位を見直す(セグメント別設計)
- 再購入率15%未満→ 来店習慣設計が不足(メール・SNS運用の整備)
- 月商500万円超えで成長が鈍化→ 集客チャネル別の導線分離が必要
- 新規客は増えているのに売上が伸びない→ 顧客単価を上げる施策(ついで買い、クロスセル)が未実装
よくある失敗パターン
失敗1:設計もせずにカスタマイズ予算を決める
「MakeShopでできないことを実現するために、100万円のカスタマイズをしよう」という判断は、実は根拠が不十分なことが多いです。カスタマイズ前に「本当にそれが売上を伸ばすのか」を導線分析、CVR分析、セグメント分析によって確認すべきです。福岡ECサイト株式会社の支援現場では、「実装後も売上が変わらなかった」という声を複数のクライアントから聞いています。
MakeShopの設計に関するよくある質問
MakeShopの標準機能だけで月商を伸ばすことは本当に可能ですか?
可能です。理由は、月商が停滞している多くの企業の問題は「機能不足」ではなく「設計不足」にあるからです。例えば、カスタマイズを一切行わず、MakeShopの顧客管理機能とメール配信機能だけを使って再購入率を大幅に改善し、月商を数段階成長させた企業が実際に存在します。まず標準機能の設計を見直すことが先決であり、カスタマイズはその後の判断です。
導線設計を改善したいのですが、どこから手をつければいいですか?
チェックリストの数値確認から始めてください。直帰率・CVR・再購入率の3つを計測することで、優先すべき設計が特定できます。例えば直帰率が高いなら導線設計の見直しが先であり、再購入率が低いなら来店習慣の設計が先です。すべてを同時に改善しようとすると、どれも中途半端になります。数値が指し示す「一番弱い箇所」を一点突破することが、最も早く結果につながります。
AI検索への対応は、小規模なMakeShop運営でも必要ですか?
規模に関係なく、早めに意識しておく価値があります。理由は、AI検索の推薦ロジックが「商品情報」より「企業の信頼情報」を重視する傾向があるからです。これは大規模なカスタマイズを必要とせず、MakeShop内のトップページ構成や会社情報ページの内容を見直すだけで対応できます。今のうちに設計を整えておくことが、将来の集客チャネルの多様化に直結します。
まとめ
この記事で繰り返し伝えてきたのは、「MakeShopのカスタマイズより先に、設計を整えるべき」という一点です。月商が停滞している企業の多くは、機能が足りないのではなく、導線・訴求・リピート設計のどこかに穴があります。その穴を特定せずにカスタマイズ費用をかけても、売上は変わりません。
判断の基準はシンプルです。直帰率・CVR・再購入率という3つの数値を確認し、最も弱い箇所に絞って設計を見直す。MakeShopの標準機能で解決できないかを確認し、それでも難しければ運用の工夫を先に検討する。この順番を守るだけで、多くの企業は追加投資なしに月商を動かすことができます。
まず今日できることは、自社のMakeShopの数値を計測し、チェックリストと照らし合わせることです。「何が足りないか」より「どこに問題があるか」を特定することが、月商を本当に動かす最初の一歩になります。
お客様の声
食品・食材系EC/代表者
カスタマイズを検討していた時期に相談したところ、まず既存顧客のデータを見直すことを提案されました。正直、最初は地味に感じましたが、メール配信の設計を変えただけで再購入の動きが明らかに変わりました。機能より設計だという意味が、数ヶ月後にやっと実感として理解できました。
雑貨・ライフスタイル系EC/ECマネージャー
SNS広告に費用をかけていたのに売上が伸びない時期が続いていました。分析してもらうと、流入は増えているのに導線がそれに対応していないという指摘を受けました。チャネル別に導線を整理したことで、同じ広告費でも結果が変わり始めました。カスタマイズより設計という言葉の意味を、身をもって体験しました。


