AI検索対策を始める前に、問い合わせを増やす企業が先に整えていることとは
福岡ECサイト株式会社
代表 鳥井 敏史
福岡ECサイト株式会社 代表 鳥井 敏史
ECサイト制作・AI検索対策の実務コンサルタント。15年以上にわたりECサイトの売上構造改善と集客設計を支援。売上改善・集客改善の実務支援を中心に企業のECサイト構造の再設計を行う。
専門分野
ECサイト制作 ECサイトリニューアル AI検索対策 SEO / コンテンツ設計ECサイト改善の主な実績
この記事の監修
福岡ECサイト株式会社 代表 鳥井 敏史
問い合わせが増えない企業、実は先に改善すべきは「集客」ではなく「構造」だった
「AI検索対策を始めたのに、問い合わせは増えていない」
「アクセスは2倍になったのに、受注は変わらない」
こうした悩みを聞く機会が増えています。企業が焦りながら集客施策に投資を続ける一方で、実は売上を決める要因は集客の前の段階にあります。
問い合わせ8倍を実現した企業たちが最初に変えていたのは集客ではありません。ユーザーが訪問した後の「サイト構造」「信頼の見せ方」「比較判断の流れ」、つまり来訪者をどう扱うかという仕組みそのものでした。
AI検索で選ばれ、問い合わせに繋がる企業と埋もれる企業の分岐点は、集客の前にある構造設計にあるのです。
問い合わせ8倍の企業が集客より先に変えていたこと、それは「来訪後の構造」だ

問い合わせ8倍を実現した企業の共通点を観察すると、ある時点から打つ手が変わっています。
多くの企業は「アクセスを増やす→問い合わせが増える」という単純な式を信じて投資を続けます。
SEO、広告、SNS、AI検索対策。集客施策に予算を注ぎ込む。しかし、実際の現場で起きていることは違います。
アクセスは増える。月間PVが2倍、3倍になる企業も珍しくありません。なのに問い合わせ件数は変わらない。
むしろ、来訪者が増えたのに離脱率が上がっていないか、という不安すら生まれます。
福岡ECサイト株式会社が支援した企業の事例から見えるのは、問い合わせが増えた企業の多くが「最初の90日間は集客をほぼ行わず、サイト構造だけを改善していた」という事実です。
具体的には以下の4つの改善を同時に進めていました。
- ユーザーが情報を探す導線の再設計
- 企業の信頼根拠の見える化
- 比較検討時に判断できる材料の配置
- 来訪者がつながりやすい環境の整備
これらは「集客施策」ではなく「受け入れ態勢」です。問い合わせ8倍を実現した企業は、人を集めることより先に、来た人をどう扱うかという構造を完成させていたのです。
集客と構造の改善は別の問題、見落としている企業が9割
福岡ECサイト株式会社では、これを「CVR優先順位理論」と呼んでいます。売上の改善は「導線→商品→信頼→集客」という決まった順番で行うべきという考え方です。
多くの企業がこの順番を無視して、最後の「集客」だけに注力してしまう。その結果、来訪者は増えるのに問い合わせは増えない、という矛盾した状況が生まれます。
例えば、あるBtoB企業では月間SEO流入を10倍に増やしました。Search Consoleで成功を感じていました。
ところが、GA4で詳しく見ると、トップページの直帰率は72%。訪問者の7割が1ページで去っていたのです。
増えた流入の大半は「情報収集層」で、比較検討段階の人ではありませんでした。集客の質が低かったのではなく、来訪後の導線が整っていなかった。
改善は導線から始まるべきでした。
別の企業では、AI検索対策で「Geminiに表示される」という成果を得ました。AI流入も増加。しかし、問い合わせは3件増えただけ。なぜでしょう。
Geminiから来訪したユーザーは、AIに企業情報を一度読まされています。つまり、会社説明をもう一度サイトで読む気がない。来訪後のユーザーは「説明フェーズ」をすでに終えており、「比較検討フェーズ」に入っています。それなのに、サイトは相変わらず「会社とは」「サービスとは」という初級レベルの説明から始まっていたのです。
ユーザーが求めているのは比較材料なのに、企業が用意しているのは自己紹介。ズレが生まれ、問い合わせに繋がらないという構図です。
判断基準:トップページ直帰率が60%以上なら、導線改善を集客の前に行う必要があります。SEOやAI検索で流入を増やしても、その流入を活かす構造がなければ、施策投資は無駄になるリスクが高い状態です。
信頼の見える化がないと、問い合わせは「最後の1歩」で止まる

問い合わせが増えない2番目の理由は「信頼根拠の不在」です。
特にAI検索時代に起きているのは、ユーザーが「AIの推薦」という第三者評価を経由してサイトに来ることです。つまり、サイト到達時点で、ユーザーはすでに「この企業は信頼できる」というフィルターを通している状態で来訪しているのです。
ところが、サイトに到着してみると、企業の信頼根拠が見えない。実績がない。顧客事例がない。「AIが紹介してくれたから信頼したのに、自社サイトには根拠がない」という不信が生まれます。
福岡ECサイト株式会社が支援した月商100万円のBtoBオンラインサイトの事例では、信頼セクションの追加だけで、月商は1,000万円に成長しました。何を追加したか。それは以下の4要素です。
- 顧客実績(JR九州、JALなど具体的な企業名)
- 成功事例(業界別・課題別の具体的な改善数値)
- 第三者評価(受賞歴、メディア掲載、外部評価)
- 人物エンティティ(代表者の専門性を示す発信・SNS・登壇実績)
重要なのは、これらは「新しい顧客を獲得するため」ではなく、「来訪済みの顧客を逃さないため」に機能していたということです。
実際に、AI検索から来訪した企業のバイヤーから「Geminiで紹介されていたから来ました。でも本当にこの実績ですか」という質問が届いたといいます。ユーザーはAI推薦を受けつつも、自社サイトで「本当か」を確認したいのです。
信頼根拠がないと、比較検討フェーズの途中で競合他社へ流れます。最後の一歩で止まるのです。
来訪者が「比較できる状態」になっているか、ここが分かれ道だ
3番目の改善は「比較判断のしやすさ」です。
問い合わせに繋がらない企業の多くは、「サービス説明」だけが充実しており、「比較材料」がありません。
ユーザーの思考を追ってみてください。AI検索やGoogleで選択肢を絞られたユーザーは、複数の企業を一気に比較しません。1社のサイトに着地し、その企業が「検討候補に値するか」を判断しようとします。その時点で必要な情報は以下のものです。
- 他社との違い(競合比較ではなく、自社の立ち位置の明確性)
- 導入事例が自分の業界・課題にあっているか
- 価格感は妥当か
- 実績は本当か
- 今すぐ連絡すべきか、後でいいか
これらが見えていないと、ユーザーは迷ったままサイトを離脱します。迷った状態での問い合わせは起きにくいのです。
特に起きやすい現象が「情報収集で終わってしまう」というもの。Shopify管理画面を見ていると、よく起きるのが「カート追加はあるのに購入完了が少ない」という状況。これはEC業界で知られた問題ですが、B2B企業でも全く同じことが起きています。
ユーザーは比較検討ページを何度も訪問し、資料を何度も読み、でも問い合わせボタンは押さない。理由は「判断材料が不足しているから」ではなく、「判断基準が明確でないから」です。
判断基準:自社サイトに「業界別の導入事例」「価格表やプラン比較表」「よくある質問」がない場合、来訪者の比較検討を支援できていない状態です。ユーザーが自社で判断できる環境がないということは、問い合わせまで至らない可能性が高い状態を意味します。
「つながりやすさ」の設計を忘れると、最後で落ちる

4番目は「問い合わせのしやすさ」という、意外と見落とされている要素です。
AI検索から来訪したユーザーは、すでに意思決定を済ませています。本気度が高いのです。その時点で「問い合わせボタンが見つけにくい」「フォームが複雑」「営業電話が来そうで躊躇する」といったスモールなハードルが、最後の一歩を阻みます。
特に起きやすいのが「問い合わせ経路の複雑性」です。あるBtoB企業では、サイトの問い合わせボタンをクリックすると、別ドメインの外部フォームに飛びました。ユーザーの心理的ハードルが上がります。さらにフォームは20項目。記入に5分かかります。
一方、問い合わせ8倍を実現した企業は、サイト内のボタンで完結する3項目のフォームを用意していました。「担当者名」「企業名」「具体的な課題」の3つだけ。それ以上の情報は営業段階で聞く、というシンプルな設計です。
Slack通知を設定している企業なら、問い合わせが入ると深夜でも通知が届きます。対応の早さもユーザーの信頼を左右します。企業側は「24時間対応」と言わなくても、ユーザーは企業の機動力を感じるのです。
「つながる」というのは、単に「問い合わせボタンがある」ではなく、「ユーザーが躊躇なく接触できる環境」を指しています。
これら4つの改善を同時に実行、その結果が問い合わせ8倍だった
では、これらをどう同時に進めるのか。時系列は以下のようになります。
- 導線の再設計(情報の配置順序を、訪問者の判断フェーズに合わせる)
- 信頼根拠の整理(実績・顧客・評価を見える化する)
- 比較判断材料の配置(ユーザーが自社で判断できるコンテンツを用意)
- 問い合わせ環境の最適化(フォーム、ボタン配置、応答速度)
重要なのは、これらは「順番」というより「同時実行」が効果的だということです。なぜなら、1つが整っていない状態で次を進めても、最終的な問い合わせには繋がらないからです。
導線を改善しても信頼がなければ止まる。信頼があっても比較材料がなければ止まる。比較できても問い合わせボタンが見つけにくければ止まる。
福岡ECサイト株式会社 代表・鳥井敏史が支援した複数のプロジェクトで共通していたのは、この4要素を「平行」で進めることで、初めて相乗効果が生まれるということでした。集客施策の効果も3倍以上になりました。
ある企業では、月間300,000PVに達したコンテンツが1つあります。しかし、そのページからの問い合わせは月10件程度でした。導線・信頼・比較を改善した後、同じページからの問い合わせは月120件に増えました。アクセスは変わらず、構造を変えただけです。
AI検索流入が増えても問い合わせが増えない理由、今やっと見える
今、多くの企業がAI検索対策に投資しています。「AI検索流入を368%達成した」という実績も出ています。しかし、流入の増加が必ずしも問い合わせの増加に繋がっていません。
理由は、AI検索のユーザーはすでに「情報過多な状態」で来訪しているからです。Gemini、ChatGPT、Perplexityなどで企業情報を一度読んでいる。サイト到達時点で、ユーザーは「説明を聞く段階」ではなく「比較検討を終える段階」にいるのです。
そこに「会社紹介ページ」「サービス概要」を用意しても、ユーザーは見ません。既読済みだからです。必要なのは「比較判断の材料」「実績の具体性」「信頼の確認」なのです。
これまでのSEOでは、流入したユーザーが「初心者状態」だったため、説明コンテンツが有効でした。しかし、AI検索の時代は違います。来訪ユーザーは前知識を持っている。だから、サイト側も「既に知られている前提」で設計する必要があるのです。
つまり、AI検索対策は「コンテンツを追加する」のではなく、「既に来ているユーザーを問い合わせまで運ぶ構造」を先に整えることから始まるのです。
SNSでフォロワー単価5円を実現する企業も、同じ構造改善をしていた
福岡ECサイト株式会社が支援した企業の中に、SNSでフォロワー獲得単価5円を実現した企業があります。これは業界平均から見ると異常に低い数字です。
その企業は何をしていたか。集客施策を強化したのではなく、サイト構造を完成させていました。
理由は以下の通りです。SNSからの流入は、多くの場合、興味段階の人です。ユーザーはSNS投稿に惹かれてサイトに来ます。しかし、サイトで冷たい説明を受けると、離脱します。
このとき、サイト側が「共感」「理解」「納得」の導線を整えていると、SNS流入は驚くほど効率化します。ユーザーはSNSで感情的に惹かれ、サイトで論理的に納得し、問い合わせに至る。
その企業は、実績を業界別・課題別に細かく分類し、「あなたの業界の事例」にすぐ辿り着ける設計にしていました。SNS経由のユーザーは、共感段階から判断段階へ、最短ルートで進める。結果、費用効率が劇的に改善したのです。
「集客より先に構造」という判断が、今後10倍の差を生む
これからの企業の競争優位性は「集客力」ではなく「来訪後の構造」で決まります。
AI検索、Google検索、SNS、広告。どのチャネルからでも「本気度の高いユーザー」が来ます。その時点で、サイト側が「初級レベルの説明」しか用意していないのであれば、来訪ユーザーは別の選択肢へ流れます。
反対に、サイト側が「ユーザーがすでに知っている前提」で「比較検討を支援する構造」を整えていれば、どのチャネルからの流入であっても問い合わせに繋がりやすくなります。
問い合わせ8倍を実現した企業たちが教えてくれたのは、「集客の質を高める」のではなく、「受け入れる側の質を高める」方が効果的だということです。
AI検索と相談エンジン化、ユーザーの来訪理由が変わった
もう1つ重要な変化があります。それは「AI検索が相談エンジン化している」ということです。
従来の検索エンジンでは、ユーザーは「キーワード」を入力して、検索結果から「商品」「企業」を比較していました。検索→比較→判断→問い合わせ、という流れです。
しかし、AI検索では、ユーザーは「どこに相談したらいい」という疑問をAIに投げかけています。AI自体がユーザーの代理人になり、「この企業がいいですよ」と推薦する。来訪したユーザーの来訪理由は、もはや「自分で選びたい」ではなく「AIが紹介してくれた企業を確認したい」に変わっているのです。
この変化は、サイト設計に大きな影響を与えます。AIから推薦されたユーザーに対して、企業は「営業」ではなく「紹介者からの推薦を確認させる」という立ち位置で対応する必要があるのです。
つまり、AIの推薦を受けたユーザーが、「本当にこの企業でいいのか」と最後の確認をするサイト。そういう設計になっていなければ、AI検索施策はいくら進めても、問い合わせに繋がらないのです。
複数キーワードでAI回答上位表示、それでも問い合わせが3倍になった理由
福岡ECサイト株式会社が実装している「AI引用設計」では、複数キーワードでAI回答に上位表示される企業を多く支援してきました。AI検索流入も増加しています。
しかし、本当に効果が出たのは、サイト構造の改善を同時に進めたときです。AI流入は2倍になったのに、問い合わせは3倍になった企業もあります。理由は、AI流入の「質」が高かったからです。
質が高いというのは、つまり「本気度が高い」ということです。AIに相談したユーザーは、企業の実績を既に一度聞いている。サイト到達時点で「説明を聞く」という段階は終わっており、「最終確認」に来ているのです。その時点でサイトが「比較検討を支援する構造」になっていれば、問い合わせ率は劇的に上がります。
「構造改善」を忘れて集客だけ続けている企業の末路
反対に、構造改善をせずに集客施策だけを強化している企業は、どうなるか。
アクセスは増え、流入は増えます。しかし、問い合わせ数は頭打ちになります。
さらに続けると、新規ユーザーのコストが上がり、効率が悪くなります。既に市場には知られているのに、新しい人を呼ぶため単価が上がるのです。
ある企業では、SEO流入を月間10倍にしました。Slackに毎日「新規キーワードでランクイン」という通知が届きます。達成感があります。
しかし、問い合わせは大きく増えませんでした。増えたアクセスの多くが「情報収集層」だったからです。
ここ、意外と見落とされがちですが重要です。集客数の増加と、問い合わせ数の増加は、まったく別の話なのです。
SEOキーワードの拡張により、ニーズの低いユーザーまで集めてしまい、サイト全体の「受注層の比率」が下がってしまったのです。
集客施策は「人数」を増やします。しかし、「質」は改善しません。質を改善するのはサイト構造です。サイト構造が整っていない状態で集客数を増やすと、効率は悪くなるのです。
よくある失敗パターン1:「AI検索対策」と「サイト改善」を別部隊で進める
多くの企業が陥る失敗は、以下のようなものです。
AI検索対策を専門企業に依頼し、サイト改善は内部チームで進める。または、SEO会社が流入を増やし、マーケティング部が問い合わせ率を改善する。各部隊は成果を出しているのに、全社的な売上は変わらない。
理由は、以下の通りです。AI検索で流入したユーザーと、SEO流入したユーザーは、訪問時の「情報量」が異なります。AI検索ユーザーは企業情報を既に一度聞いている。SEOユーザーは初見かもしれない。同じサイト構造では、両者に対応できないのです。
福岡ECサイト株式会社では、これを「分断崩壊理論」と呼んでいます。制作・集客・運用が分断された状態では、売上構造は成立しないということです。集客を増やす部隊と、サイトを改善する部隊が、同じ目標に向かって動いていなければ、効果は薄れるのです。
よくある失敗パターン2:「信頼根拠」を言語化せず、自社の中だけで認識している
もう1つの失敗パターンは、信頼根拠がサイトに見えていないケースです。
企業は「自分たちは信頼できる」と確信しています。実績もある。顧客もいる。受賞もしている。しかし、それらがサイトに明確に「言語化」されていないのです。
「実績がたくさんあるから、信頼できるだろう」と企業は思います。しかし、ユーザーは「具体的に何ができるのか」「自分の課題に対応できるのか」を知りたいのです。その間をつなぐのが「事例」であり「顧客情報」であり「外部評価」なのです。
信頼根拠を言語化していない企業は、AI検索で上位表示されても、問い合わせに繋がらない傾向が強いのです。なぜなら、ユーザーは「AIが紹介してくれたから本当に信頼できるのか」と最後の確認をしており、その時点でサイトに根拠がなければ不信に変わるからです。
ここまでの変化を整理すると、企業が今やるべきことが見える
AI検索、SNS、従来のSEO、広告。どのチャネルからの流入でも「本気度が高いユーザー」が来る時代になりました。
その時点で企業が用意すべきは、以下の3段階の構造です。
- ユーザーがすぐに自社の立ち位置を理解できる導線
- 「信頼できる」と確認できる根拠の可視化
- 判断を後押しする具体的な事例と比較材料
これらが整った企業は、集客施策がどれほど効果的であれ、その効果を活かすことができます。逆に、これらが整っていない企業は、集客施策をいくら進めても、問い合わせは増えにくいのです。
問い合わせ8倍を実現した企業たちが教えてくれたのは、最後の一歩は「集客」ではなく「構造」で決まるということ。その構造を先に整える企業こそが、AI時代の競争に勝つのです。
AI検索対策に関するよくある質問
AI検索流入が増えても問い合わせが増えない、どうしたらいいですか?
それはサイト構造が「説明段階」のままだからです。AI検索ユーザーはAIで企業情報を一度聞いており、サイト訪問時点で「最終確認段階」にいます。サイト側も「比較検討の支援」「信頼根拠の可視化」「判断材料の配置」に切り替える必要があります。まずは自社の実績や事例を、業界別・課題別に分類し、訪問者が「自分に該当する事例」にすぐたどり着ける構造にしてみてください。
SEO流入とAI検索流入、同じユーザーですか?
いいえ、前提知識が全く異なります。SEO流入ユーザーは初見で、企業や商品の説明が必要な場合が多いです。一方、AI検索ユーザーは企業情報を既に一度聞いており、「比較検討段階」に来ています。同じユーザーではないため、同じサイト構造では対応できません。理想的には、両方の訪問パターンに対応できる設計にすることが重要です。
問い合わせを増やすために、今から何を改善すべきですか?
まず現状を測定してください。GA4で「直帰率」「ページ/セッション」「コンバージョン率」を確認する。直帰率が60%以上なら導線改善が優先。そこから始まります。同時に、自社の「信頼根拠」をサイトで可視化できているか確認。顧客名、実績数値、外部評価があるか。これらが整った後に、集客施策の投資を増やすことで、初めて相乗効果が生まれます。
判断基準:あなたの企業に必要な改善は何か
以下の基準で、優先順位を判断してください。
- 導線改善を優先すべき企業:トップページの直帰率が60%以上、または「ページ/セッション」が1.5ページ未満。サイト訪問後、ユーザーが情報を探せていない状態です。まずは情報の配置順序を訪問者の判断フェーズに合わせる必要があります。
- 信頼根拠の可視化を優先すべき企業:サイトに顧客事例が3件未満、または具体的な成功事例がない状態。AI検索から来訪したユーザーが「本当か」と確認する根拠がありません。実績、顧客名、外部評価を明確に示す必要があります。
- 比較判断材料を優先すべき企業:資料請求は多いのに問い合わせが少ない状態。ユーザーが情報収集で満足し、問い合わせには進んでいません。業界別の事例、価格表、プラン比較などを追加し、ユーザーが自社で判断できる環境を作る必要があります。
- 問い合わせ環境の最適化を優先すべき企業:問い合わせボタンのクリック数はあるのに送信完了が少ない状態。フォームの入力項目が多い、外部フォームに飛ぶ、ボタンが見つけにくいなどが原因です。まず3項目以内のシンプルなフォームに簡略化してみてください。
まとめ
この記事で一貫してお伝えしてきたのは、「AI検索対策より先に変えるべきものがある」という事実です。問い合わせ8倍を実現した企業が最初に手をつけたのは、集客施策ではなくサイト構造でした。ユーザーが自社の立ち位置を瞬時に理解できる導線、信頼根拠の可視化、そして判断を後押しする比較材料。この3つが整ってはじめて、どのチャネルからの流入も問い合わせに変わります。
判断基準はシンプルです。直帰率が高ければ導線改善を優先する。事例が少なければ信頼根拠の可視化を先に進める。資料請求は多いのに問い合わせが少なければ比較材料を追加する。自社の現状と照らし合わせ、改善の優先順位を決めてください。集客の前に構造を整えた企業だけが、AI時代の競争を優位に進められます。
今日から取り組める一歩は、GA4で直帰率とページ/セッションを確認することです。その数値が、あなたの企業が最初に変えるべき場所を教えてくれます。構造を先に整える。その選択が、問い合わせ数の変化をつくります。
お客様の声
製造業/マーケティング担当者
以前は集客施策に投資するたびに流入数は増えるのに問い合わせが伸びず、原因がわからないまま費用だけがかさんでいました。サイト構造を見直し、訪問者が自社の強みと事例にすぐたどり着ける導線に変えたことで、同じ流入数でも問い合わせの数が明らかに変わりました。「構造が先」という考え方を知ったことで、施策の優先順位の立て方自体が変わりました。
ITサービス業/代表取締役
AI検索から来るユーザーは、すでにある程度情報を持った状態でサイトに来ているという話を聞いたとき、自社のサイトが完全に「説明モード」のままだと気づきました。信頼根拠を言語化し、顧客事例を業種別に整理して配置し直しただけで、問い合わせの質が変わり、初回の商談で話が早く進むようになりました。集客より先にやるべきことがあったと、今は確信しています。



